地域拠点病院へ行く

今日は午前7時起床。
母親を病院に連れて行く日である。
前の行きつけの某超有名エリート病院の耳鼻咽喉科では、
「異常無し」とされためまいについて、
この診断を、非常に疑問に思ったので、
今度は家から比較的近い、地域拠点病院で診てもらうことにした、
とは、昨日の日記で書いた。
なお、私は自分の住居地域を隠しておくために、
この病院の具体的な病院名は明らかにしないが、
この病院は日本赤十字社が運営していることだけは言っておこう。
これまでの日記を全部読んで頂ければ、
もしかしたら、大体のところ分かってしまうかも知れないが。

☆病院へ行く

午前8時半、出発。
その地域拠点病院は、家から歩いて5分のバス停からバスに乗り、
終点で降りて徒歩約10分で、前の病院より随分と近い。
バスの往復料金だけで行けるので、交通費もお得だ。
行ってみると、改装直後のようで、内装もキレイである。
病院事務職員の応対も概ね丁寧である。
紹介状無しで行ったのだが、嫌な顔は一つもされなかった。
ここまでは大変に好印象。
後はお医者さんの手腕である。

☆医師の第一印象と病院の対応

初診の患者は速く対応するシステムなのか、申し込み手続き後、
程なく医者の始めの診察を迎えた。
問診票を書いているヒマも無いくらいスピーディーであった。
診てくれたお医者さんはまだ若いがこの科の副部長。
当りは非常に柔らかく、
どういう説明をするかは私と相談の上であったにもかかわらず、
うちの母親のまだるっこしい病状説明にも、
熱心に耳を傾けてくれた。
印象として、非常に優しい先生であるようだ。


しかし、始めの診察で「聴力検査と内耳の検査をしましょう」と、
言われて、待合ロビーで待つ事30分。
待ちくたびれた頃、看護師がやってきて、
「検査にはまだ1時間ほどかかります。
 ここに居てもお疲れでしょうから、ポケベルをお渡しします。
 1階には売店や休憩所もありますので、そちらでお休み下さい。
 順番が来たらポケベルでお知らせしますので、お戻り下さい。」
こんなナイスなサービスのある病院は始めてである!
さらにこの病院のポイントは上がった。

☆検査

1階の売店で紅茶などと新聞を仕入れ、
病院の中庭にあるテーブルに腰掛けて、くつろぐ事が出来た。
しかし、看護師の言うとおりたっぷり1時間ほど待たされた後、
やっと、ポケベルが鳴った。
待合ロビーでさらに待つ事10分ほど、検査技師がやって来て、
聴力検査が始まった。
検査は5分ほどで済んだが、内耳の検査はどうなったのだろう?


またしばらく待つと、今度は先ほどの医師が名前を呼ぶ。
言われるままに検査室に入って、「眼振」の検査が行われた。
これは検査台に寝て頭を色々な方向に動かしてめまいを起こさせ、
医師は巨大な虫眼鏡で両目を見て、めまいと同期して起こる、
眼振(眼球の無意識の振動)」を見る検査であった。
この検査は、以前の超有名病院では行われなかったと言う。
母親は無理にめまいを起こされて、非常に不快だったようだが、
医師は「我慢して」「目を開けて」「典型的ですね」などと、
言っていた。

☆診断結果

そしてすぐ、再び診察。
その医師は、検査の結果、
平衡感覚をつかさどる内耳中の「前庭」もしくは、
「三半規管」にカルシウムの細かい塊が出来て平衡感覚を乱し、
特定の方向に頭を傾けると強くめまいの出る病気だと言った。
病名は「良性発作性頭位めまい症」で、
これは私が事前に調べた、疑わしい病名と一致していた。
この病気の原因は不明で、治療法も無い。
(注:その後調査の結果、治療法があることが判明)
ただ、生命には何の別状も無く、放っておけば2、3ヶ月で、
自然に治る病気であるとも言われた。
さらに、万一発作が起きた時の対処法も伝授してくれた。


こちらの質問にもきちんと答えてくれて、脳梗塞との関連や、
首のヘルニアとの関連も無いとの答えであった。
また、「病気を治す薬ではないけれど」という事だが、
症状を幾分か和らげる薬も処方してくれた。
今までめまいと脳梗塞を関連付けて考えていた母親が、
めまいの本当の原因を知って安堵したのは言うまでも無い。